2015年3月3日1:00
株式会社富士通ミッションクリティカルシステムズ
クレジット決済業務に特化したパッケージ製品を提供
CAFISとCARDNETに対応し、短期間・低コストでの導入を支援
富士通ミッションクリティカルシステムズは、日本カードネットワークが運営する「CARDNETオンラインセンター」および「JTRANS伝送センター」への接続を実現する「CARDNET COUPLER」「JTRANS COUPLER」、加盟店向けクレジット決済システムを構築するためのパッケージであり、クレジット決済業務に必要な機能を、コンポーネント化して提供する「くれじろう(Credit GW Components)」を提供している。また、NTTデータが提供するカード決済総合サービス「CAFIS®」へのセンター間接続サービスを容易にする「CAFIS COUPLER Advance」も提供しており、加盟店、クレジットカード会社、金融機関など、さまざまな業種や業態が利用可能だ。
●「CARDNET COUPLER」
CARDNETへの接続を短期間・低コストで実現
決済代行事業者を中心に多数採用
「CARDNET COUPLER」は、日本カードネットワークの「CARDNETオンラインセンター」と接続するパッケージ製品となる。「業務電文作成」「業務電文送受信」「制御電文送受信」「障害取消送信」「シミュレータ」などの機能、「CARDNET手順」でサポートするすべての電文、データに対応している。また、クレジット取引に加えて、デビットカード、銀聯、EMV ICカード取引の電文作成、電文送受信への対応も完了している。
「日本カードネットワーク様によると、特にオンライン決済関係での実績では、弊社が一番という評価をいただいています。すでにソフトバンク・ペイメント・サービス様など、大手決済代行事業者にもご採用いただいており、また、富士通のPOSユーザの百貨店やショッピングセンターでの導入実績も豊富で、バックエンドでミドルウェアとしてお使いいただいています」(富士通ミッションクリティカルシステムズ 第二ソリューション事業部 第二ソリューション統括部 第三ソリューション部 プロジェクト課長 森田主税氏)
さらに、リアルタイム口座振替オプションを導入することにより、双方向即時振替サービスに対応可能だ。双方向即時振替サービスは、利用者の口座への引き落としはもちろん、入金にも対応できる特徴がある。そのため、公営競技や証券会社からの引き合いがあるそうだ。
「日本カードネットワーク様では、双方向即時振替サービスを提供していますが、『CARDNET COUPLER』は唯一のパッケージ製品となります。リアルタイム口座振替は、お客様の口座から企業への振替のみ展開されていましたが、当製品の利用により企業からの入金にもリアルタイムに対応可能です」(森田氏)
●「JTRANS COUPLER」
JTRANS伝送センターとの接続・データ送受信を実現
「JTRANS COUPLER」は、日本カードネットワークの「JTRANS伝送センター」との接続や、各種データ送受信を安価に短期間で実現する。各カード会社が作成した売り上げデータなどをJTRANS伝送センター送信用ファイルフォーマットに変換。また、ファイル受信や送信機能では、全銀協TCP/IP手順を利用し、JTRANS伝送センターとのファイルの送信、受信を実行できる。
「CARDNET COUPLER」「JTRANS COUPLER」については、シンプルさが高い評価を得る要因となっているそうだ。森田氏は、「電文を作成して送信するという簡易で、基本的なAPIとなっているため、お客様の利用用途に沿って、さまざまなアプリケーションがシンプルに構築できます。また、高負荷トランザクションにも耐えうる製品で、お客様の決済基盤を支えています」とアピールする。また、安価に短期間で導入できるため、サービスを新たに立ち上げたいベンチャー企業などの導入や決済代行会社などで、トランザクションが増えた際、サーバの増設により、柔軟にシステムの拡張が可能な点も優位点として挙げている。
●「くれじろう(Credit GW Components)」
クレジット決済業務に必要な機能をまとめて提供
パッケージをインストールすれば短期間で使用可能
「くれじろう(Credit GW Components)」は、クレジット決済システムを構築するためのパッケージ製品となる。「CARDNET COUPLER」「JTRANS COUPLER」では、導入企業自ら業務アプリケーションの開発が必要であるが、それをすべて包含した形で提供している。
具体的には、「与信確認」「仕向先判定」「売上データ伝送」「カード情報洗い替え」「ネガ情報受信」など、クレジット決済業務に必要な機能を部品化し、「与信機能」「売上機能」「有効性チェック機能」「ネガ受信機能」「管理端末機能」の5つのコンポーネントで構成されており、業務内容に応じて導入する機能を各企業が選択可能だ。
「『くれじろう』の業務機能をご利用いただくことにより、簡単に短期間で導入が可能になります。場合によっては、1週間以内の出荷、1カ月程度での初期導入が可能になり、アプリケーションを作成する作業もなくなるため、センターとの試験を含めても、3カ月から半年のスパンで運用が可能です」(森田氏)
また、データベースを利用した運用の場合には、ブラウザベースのWebシステムによる情報の管理・操作が可能だ。逆にデータベースを利用しない場合は、ファイルでのやり取りとなり、データの管理はシステム内で行うこととなる。
●「CAFIS COUPLER Advance」
CAFIS接続を短期間・低コストで実現可能
セキュリティ機能やシミュレータ機能も充実
「CAFIS COUPLER Advance」は、NTTデータが提供するカード決済総合サービス「CAFIS®」の1つであるセンター間接続サービス(CAFIS TCP/IP手順)の利用を容易にしたパッケージ製品だ。同製品が提供するAPIを使用することにより、CAFIS TCP/IP手順の接続仕様を意識することなく、業務アプリケーションの開発が行える。
「CAFIS COUPLER Advance」は、2013年3月に、富士通から製品を移管したが、これまで300セットの納入実績がある基本機能を踏襲しており、利便性向上を図る機能を拡充している。例えば、ペイメントカードの国際セキュリティ基準である「PCI DSS」に準拠しやすいようにセンシティブ情報のマスク化や、電文データの暗号化対応を行っている。同部 間宮千映氏は、「『CAFIS COUPLER』が富士通から移管するにあたって、暗号化などのセキュリティをさらに強化しました」と説明する。また、本番の接続形式と同等のシミュレートが可能な機能も追加した。
導入企業がPCI DSSに準拠しやすい環境を整備
サポート面の充実が高い評価を受ける
現在、パッケージ製品としては、日本カードネットワーク、NTTデータという日本の二大決済ネットワークに対応しているため、導入企業のニーズにより、いずれかのセンターを選択できるメリットがある。
また、同社の製品は、PCI DSSを意識したセキュリティ対策を施しており、すでに準拠企業での採用もある。森田氏は、「例えば、『センシティブデータはデータベース上に残さない』『ログやカード番号を暗号化している』『カード番号を表示する時には必要な権限がある』『カード番号をマスクして表示させる』など、基本的な要件の部分には対応しているため、準拠を後押しすることが可能です」と自信を見せる。
さらに、長くクレジットカード向けのパッケージ製品を提供していることによる、企業からの信頼も武器となっている。特に、導入に向けてのサポート面の充実は、高い評価を得ている。森田氏は、「これまでの業務的なノウハウがあるため、パッケージに限らず、カード決済全体のシステム構築においてアドバイスさせていただいています」と語り、笑顔を見せる。
今後は、パッケージに加え、プライベートクラウドを活用したSaaSでの提供も検討している。森田氏は、「例えば、今月はトランザクションが増えるので、三台のサーバを増設するといったように、クレジットカードの取引の波に合わせたクラウドサービスを提供していきたいですね」と構想を口にする。
※「CAFIS」は、日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
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