ソニー銀行

2016年4月13日9:26

11通貨に対応したVisaデビット付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET」を発行
海外利用において即時引き落としを実現し、最低水準の手数料を可能に

ソニー銀行は、2016年1月4日、11通貨に対応したVisaデビット付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET」の発行を開始した。1枚で世界200以上の国と地域でショッピングに利用できるほか、海外ATMから現地通貨を引き出し可能だ。

外貨不足金額相当分を円普通預金から自動的に充当
円と外貨が同一の基幹系システムを構築

ソニー銀行は2001年に「個人の資産運用のためのインターネット銀行」として誕生。開業年から安い手数料で原則24時間為替取引ができる外貨預金のサービスを提供している。同社では、円と米ドルの2通貨で決済できる「2通貨決済機能付クレジットカード」を提供していたが、2015年2月1日にサービスが終了。同サービスには一定の利用者がおり、同様のシステムを求める声がコンスタントにあったため、外貨に強い特徴を生かし「Sony Bank WALLET」を開発した。

▲ソニー銀行 商品企画部長 國津雅央氏

「Sony Bank WALLET」は、ソニー銀行のキャッシュカードとVisaデビットが一体となったカードだ。デビット機能としては日本で初めて11通貨(日本円、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフラン、香港ドル、カナダドル、南アフリカランド、スウェーデンクローナ)に対応。また、1枚で世界200以上の国と地域でショッピングに利用できるほか、海外ATMから現地通貨を引き出せる。円の利用金額は円普通預金から、外貨の利用金額は該当する外貨普通預金から原則即時に引き落としとなるため、ソニー銀行で貯めた外貨をそのまま使うことが可能だ。さらに、外貨残高が不足している場合でも、ソニー銀行の為替レート(TTS)で不足金額相当分を円普通預金から自動的に充当する「円からアシスト」によりスムーズに取引できる。

「当社の対象通貨で決済いただければ、外貨口座があればそのまま引き落としが可能です。通常Visaレートにマークアップ手数料を加算して円換算が必要ですが、このカードでは不要となります」(ソニー銀行 商品企画部長 國津雅央氏)

 

例えば、クレジットカードのショッピングの場合、Visaのレートに1.63%の手数料がかかっていたのが、「Sony Bank WALLET」では1米ドルあたり15銭のみと、10分の1程で済むため、海外に渡航する人の多くがメリットを享受できるという。

「円と外貨の基幹システムが一緒になっていることもあり、コストを抑えつつ11通貨にシステム対応することができました。また、弊社はネット銀行のため、24時間365日に対応するサービスの提供がそもそも可能でした」(國津氏)

また、一部利用を制限する加盟店はあるが、すでに携帯電話の引き落としでは利用できるように、多くの公共料金支払いで利用できる環境を整えていきたいとしている。

なお、導入時には他の国際ブランドも含めて検討したが、「マルチカレンシーという強みを生かすため、海外で最も強いVisaを選択しました」とソニー銀行 商品企画部 シニアマネージャー 荻原弘太郎氏は話す。

また、「Sony Bank WALLET」の利便性をさらに高めるサービスとして残高照会アプリを4月から提供する予定。指紋認証によるワンタッチログインで「Sony Bank WALLET」の取引履歴や口座残高を確認することが可能だ。

▲券面はスタンダード(上)とポストペット(下)を用意

 

2016年度末で15万枚の発行を目指す
国内利用で最大2.0%のキャッシュバック

ソニー銀行では、2016年度で15万枚の発行を目標としている。新規の口座開設者はもちろん、既存の100万口座の利用者の切り替えも促す。ソニー銀行では外貨預金に強い銀行であるため、潜在ユーザーは多いとみている。また、海外での利用はもちろん、国内での利用も促進していきたいとしている。国内ショッピング額に応じたキャッシュバックは0.5%が基本だが、外貨優遇ステージに応じて最大2.0%までキャッシュバック率が上乗せされる。さらに、他行宛ての振り込み手数料が月2回まで無料になり、不正利用補償や年間最高50万円までのショッピング保険を付帯している。

ソニー銀行 商品企画部 シニアマネージャー 荻原弘太郎氏

今後は、ソニーのサービスとの連携、提携デビット発行などを視野入れる。國津氏は、「銀行で運用した外貨や円を自由に使っていただく観点でさらに優遇制度を整備していきたいです。Visaデビットに関しては、加盟店や関係するプレイヤーがインフラを改善したことにより、より使いやすい環境が整いつつありますので、現金決済を好まれて利用されていた方にぜひお使いいただき、キャッシュレスのマーケットが広がっていけばと考えています」と締めくくった。

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