- 2018-9-11
- 2章
2016年3月31日8:45
法人専用カード「スターフライヤーVisaビジネスカード」投入
企業の出張をサポートする予約システム「SF-Biz」がカード決済にも対応
漆黒の機体が印象的なスターフライヤー。福岡県北九州市の北九州空港を本拠とする気鋭の中堅航空会社だ。同社は2015年12月、九州カードおよびビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)と連携し、同社初となる法人専用のカードプログラム「スターフライヤーVisaビジネスカード」の取り扱いを開始した。
同社初の法人カード「スターフライヤーVisaビジネスカード」
「Visa Business Pay」により「SF-Biz」のカード精算も可能に
スターフライヤーは「最上級のホスピタリティ」をサービスコンセプトに、レザーシートをはじめ設備の快適性にこだわり、また提供ドリンクにタリーズコーヒーを採用するなど機内サービスも一線を画す。利用客の利便性向上のために地方空港には稀な24時間運用の北九州空港を拠点とし、またクレジットカードの発行にも力を入れている。
「大手航空会社より割安で、コストをしぼった分だけ、価格ではなくサービスに転化するという戦略でやってきました」と、スターフライヤー 営業本部 マーケティング部 アシスタントマネージャー 岸上雄一郎氏は胸を張る。同社は「JCSI(日本版顧客満足度指数)」の国内航空にて7年連続の第1位を獲得している。他部門で同様に7年連続1位なのはヤマト運輸と帝国ホテルのみという錚々たる顔ぶれからも、顧客からの信頼の厚さがうかがえる。
この1月から、法人専用のカードプログラム「スターフライヤーVisaビジネスカード」の募集を本格的に開始した。同社の法人顧客向け予約システム「SF-Biz(エスエフ ビズ)」に、Visaがサービス提供するB2B決済ソリューション「Visa Business Pay」を通じてクレジットカード決済を導入するものだ。法人契約した企業は「SF-Biz」のWebシステムから航空券を予約でき、代金は月ごとの一括払いとなり都度の精算の必要はないが、従来は銀行振込のみの対応だったという。
「お客様からのご要望もあり、さまざまなスキームを見直してきたなかで、コーポレートカードの決済ができる仕組みを九州カード様からご提案いただいて発行に至りました」(岸上氏)。同カード導入により、「SF-Biz」の精算はカード決済が可能となった。カードフェイスはコーポレートカラーの黒で、同社の航空券やアメニティ同様、モダンで美しいデザインとなっている。
フライトマイルもショッピングマイルも貯まる
スタートアップが盛んな地盤でカードの利便性をアピール
「スターフライヤーVisaビジネスカード」は、航空券代金のほか、出張時の飲食代・宿泊代等の経費立替払いにも利用できる。クレジットカード決済に慣れている中小企業を中心に、経費の一括管理ができるという長所をアピールしつつ利用を促していく構えだ。福岡市や北九州市は起業支援や企業誘致に注力しており、スタートアップの企業も多いという。同部 担当課長 鎭目哲郎氏は「このカードを通じて、地域の企業の皆様にもメリットをご提供しつつ、弊社としては継続的に当社便にご搭乗いただけるお客様を確保したいと考えています」と語る。
岸上氏は「法人のお客様は運賃もお安く設定しています」と教えてくれた。さらに、スターフライヤーの法人契約では、1週間を切った航空券の払い戻しはキャンセル料が発生しないという。同氏は「無駄な経費がかからず、かつ、月締めでカードにより簡潔に支払えるというスキームで、さらに便利に乗っていただきたいと思っています」とアピールする。
ちなみに、フライトマイルに加えショッピングマイルも貯まるVisa法人カードは、「スターフライヤーVisaビジネスカード」が国内初だという。経費支払いによるマイルは、Visaのポイントサービス「ワールドプレゼント」からスターフライヤーのマイルへの引き換えが可能だ。
同社ではビジネスカードの発行自体が初の試みということもあり、当面は年100枚の発行を目標に営業活動を推進していきたいとしている。注目度は高く、新規客からの問い合わせも多い。鎭目氏は「福岡県内には活力ある多くの企業があり、航空の利用もたくさんあるなかで、なかなか自社に需要を取り込み切れていないという課題があります。当社利用について多くの魅力をご提案しつつ、法人販売をさらに推進するツールとして、今回の法人カードを活かしていきたいと考えています」と意気込みを語った。