富士通

Webベースのクラウドサービス「WAS」 ソフト製品POSA化の波で
PCショップや家電販売店の需要増

2013年末からは、「やごやさん」をクラウド化した「WAS(Web Activation Service)」を提供。POS端末を使用せず、パソコンのブラウザでアクティベーションを行うサービスであり、パソコンにバーコードリーダを接続するだけでインコム社のセンターと通信し、簡単な操作でPOSAを実現する。パソコンやバーコードリーダをすでに業務利用していれば新たに購入する必要がなく、初期費用も抑えられるため、スモールスタートが可能となる。

「やごやさんクラウド WAS-R」の仕組み

「WAS」は前述の「InComm Japan Gateway」同様に自社サーバが不要で、維持費が低減できる。情報セキュリティ格付で国内初の最高評価「AAAis」を取得した富士通クラウドセンターでシステムを動作しており、安全面は厳重だ。レジとの二度打ちが必要などの制約事項も一部あるものの、簡単な導入作業のみで迅速にサービスを利用できるため、小規模販売店から好評だ。

ソフトウェア製品の販売形態が、従来のインストールメディア入りパッケージ版の箱売りスタイルから、POSA対応のダウンロードカードへシフトしている昨今。従来のチャネルを越え、コンビニエンスストアなど多業種で販売が容易となったために、既存客の囲い込みを早期に図りたい中小のPCショップやデジタル家電販売店からのニーズも増えている。

富士通では同サービスもさらに訴求し、POSA利用のすそ野を広げていきたいとしている。北澤氏は「POSAカードはもともと対面販売でしたが、それらをまとめてアクティベーションして、インターネット店舗で販売するような試みも始まっています」と、次なるトレンドを挙げる。

ブラウザインターフェースの「WAS-R」サービス開始
体験型ギフトの普及など、POSA市場の革新を強力に後押し

さらに、POSAカードの使用APIサービスをブラウザインターフェースにした「WAS-R(WAS-Redemption)」もスタート。PCやスマートフォン等でバーコードを読み取る機能さえあれば導入可能なサービスだ。ファーストユーザーとして、首都圏を中心にネイルサロン「ネイルクイック」等を運営する株式会社ノンストレスが、「ネイルクイックPOSAカード ネイルメニュー3,000円チケット」を、東京23区内のファミリーマートで2016年11月から販売。国内で普及が始まった体験型ギフト向きの商品となっている。

富士通 ミッションクリティカルビジネスグループ 先端ソリューションビジネス推進室 北澤憲一氏

こうしたタイプのアイテムのほか、「たとえばパソコンの商品保証や保守サービスをPOSAカード化すれば、そのまま会員登録へつなげることができます。それを『WAS-R』にうまく載せてやっていきたいという話も出ております」と北澤氏は教えてくれた。

宮田氏は、「国内のほとんどのスーパーマーケットのレジにはバーコードリーダやスキャナがあって、実はこれらはIT的には敷居の低い仕組みです。高額でないプリペイドカードが前提であれば、そういった環境を活かして、今後は体験型ギフトのさらなる普及や、地方創生にも役立てられたら面白いと思っています」と、実現可能な未来に思いをめぐらせる。POSAそれ自身のポテンシャルの高さが、今後も未開拓市場への参入を後押しするであろう。

※POSAはインコム・ジャパン株式会社の登録商標です。POSAカードの取り扱いに関してはインコム・ジャパン株式会社との契約が必要です。

 

■お問い合わせ先
富士通株式会社
〒221-0013
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TEL 045-438-2131
URL:http://www.fujitsu.com/jp/group/fmcs/

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