フライトシステムコンサルティング

3ブランドのコンタクトレスEMVに関するブランド認定取得
2020年に向けた訪日旅行客対応を加速

最近は、東南アジアや欧州に進出する日本企業からの引き合いも増加。同社では今後、世界60カ国以上で利用されるNFCテクノロジーを用いたコンタクトレスEMVへの対応を推進するとともに、「Incredist Premium」を国内外でさらに普及させ、同じソリューションを海外でも同様に使える環境整備を考えている。

国内のApple PayにはiDやQUICPayのネットワークが活用されているが、欧米ではコンタクトレスEMVが使われている。同社では2020年に向けた訪日旅行客の利便性を視野に入れ、国内の決済センターでもコンタクトレスEMVによる接続を積極的に普及していきたいとしている。

2016年12月にはMastercard、Visa、American ExpressのコンタクトレスEMVのブランド認定を取得し、半年後の提供開始を視野に入れる。JCB J/Speedy、Discover D-PAS、銀聯Quick Passの認定取得も進む。同社では中国人旅行客の決済について、若年層にWeChat PaymentやAlipayが浸透する一方、富裕層の多くはQuick Passを使うと想定。さらに、タブレットでJ-Debitと銀聯の決済ができるソリューションであることが、他社との差別化となっている。

また、シングルアクワイアリングが普通の海外と異なり、日本には十数社のアクワイアラと契約する企業も少なくない。

「日本にはマルチアクワイアリングの文化があります。弊社の機器やソフトのご提供時にお客様が縛られてしまうことのないよう、多数のパラレル契約を処理できる自由度の高い仕組みをここ1、2年で構築すべく、検討しながら準備を進めています」(片山氏)

Pivotal Paymentsと業務提携し、北米に「Incredist Premium」出荷
台湾にはスマホ決済推進の子会社を設立

決済に関するグローバル展開推進の一環として、同社は2014年12月、米国カリフォルニア州ロサンゼルス市に100%子会社「FLIGHT SYSTEM USA Inc.」を設立した。米国の決済センター事業者Pivotal Payments Inc.と業務提携を結び、米国とカナダ向けに「Incredist Premium」での展開を準備中。インターネットゲートウェイサービス「GlobalOne」やEMV決済サービス「Flex Point」を展開するPivotal Paymentsは、保守ネットワークにも長け、コールセンターは24時間365日対応。フライトが北米進出を考える上で、コンタクトレスEMVに決済センターが対応している点も決め手となった。

さらに、アジアを中心とした海外での電子決済に向け、2016年1月、台湾・台北市に100%子会社「台湾飛躍系統股份有限公司 (FLIGHT SYSTEM TAIWAN Co., Ltd)」を設立。決済センターを接続し、2017年夏の開始を予定している。

iPad連携型の高機能な端末は海外市場にも少なく、「Incredist Premium」浸透の余地は大きい。将来的には海外も含め年間数十万台の販売を目標としているという。加えて、日本と異なり、カード会社以外もトランザクションフィーが得られる海外では、フィーが毎月きちんと積み上がる形で事業を進めていきたいとしている。国内初のスマホ決済サービスとして、世界での広がりが期待できそうだ。

 

 

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