2017年3月7日0:00
次世代型ポイント・顧客管理ソリューション「CAFIS Explorer」
複数ポイント制度を並列しつつ顧客を一元管理し、LTVの最大化を支援
NTTデータは、ポイントサービスを、大切な顧客を“知る”ための手段と考えている。このたび、顧客のLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)を最大化することを主目的に構築された、画期的なポイント・顧客管理ソリューション「CAFIS Explorer」が産声を上げる。複数ポイントの統合や新たなポイント制度実現によるLTV(ライフ・タイム・バリュー)の最大化を支援し、導入企業のマーケティング基盤をより強固なものへと導く、クラウド型の新世代ソリューションだ。
顧客管理を基軸としたクラウド型ポイント・会員管理ソリューション
企業と顧客を密につなぐマーケティング基盤へ
旧来のポイントシステムは主として顧客を自店に囲い込むためのツールだが、このたび“顧客のLTVを最大化するサービス”をコンセプトに開発された「CAFIS Explorer」は、顧客管理を基軸にポイントサービス等の販促機能を提供するソリューションだ。複数のサービスやポイント制度を1つのシステムで管理できる構造で、運用やノウハウを統合できるのと共に、全体で顧客を“見える化”し、顧客と企業をつなぐマーケティング基盤となる。
NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部 カード&ペイメント事業部 ビジネス企画統括部 ビジネス企画担当 課長 小林洋之氏は、「昨今はM&Aにより、ホールディングスとして一体経営にはなったものの、融合がまだ進まずに施策が個々になっている事業者様も多いと思うのです。そういったものを多次元で管理できるソリューションです」と説明する。複数ブランドや多業種を有する百貨店や電鉄、エネルギー系企業には特に適したソリューションといえよう。
同部 ビジネス企画統括部 ビジネス企画担当 主任 林陽介氏は、「決済とポイントはもともと非常に親和性が高いサービスです。今、世の中の潮流として決済の情報や顧客の情報をマーケティングに活用する流れが活性化してきている。私共としましても、よりお客様のマーケティング活動の中心となるソリューションを構築したいと考えました」と、今回の開発のきっかけを語る。
同社には10年ほど前からポイントASPサービス等を提供する「SmarP(エスマープ)」があり、他にも多くのポイントサービス構築実績がある。「CAFIS Explorer」はそれらのノウハウを集約し、昨今のトレンドも踏まえた。「大企業様の先進的かつ高機能なポイントシステムをオーダーメイドでつくっている部隊との共同プロジェクトとして企画・開発しています。決済の部隊だけではなく法人分野のリソースも活用し、NTTデータが総力を結集して立ち上げています」と小林氏は自負する。
昨今はポイントサービスに求められる機能も多種多様だ。「CAFIS Explorer」が複数あるサービスを共通管理するにあたり、それまで個々に発行したポイントやランク、有効期限は残したままでの統合が可能。旧の券面を引き継ぎたいという要望にも応える。統合後も会員は今までと同じカードが使えるうえ、同社他店の買い物でもポイントが貯まるようになる。
さらに、統合後も独自性は残したいなどの要望に応えるべく、共通化後も個社のランク施策やキャンペーン施策はそれぞれに実施でき、そこで発行したポイントは個社でしか使えないよう設定することも可能だ。個々の独自性は担保され、以前同様にファンを囲い込める。
また、誕生月などのボーナスポイント付与もリアルタイムで可能。管理画面で随時設定でき、顧客の属性や店舗に応じて多様なキャンペーンを打ちやすい仕様となっている。顧客の消費行動はグループ全体を通じて追跡でき、LTVを把握できる。
このように、「CAFIS Explorer」は1人の顧客に対して多種多様なサービスやポイントを括りつけていく、あくまで人が中心のソリューションだ。柱となるのは顧客情報の管理であり、そのサブセットとしてポイントの管理もできるというフレキシブルな発想だ。
こうした構造ゆえに、地方創生の推進にもポテンシャルが高い。「たとえば今までは、百貨店と商店街は同じ商圏の敵でした。でも、お客様は両方で買い物をする。そこを全部同じシステムに収容して管理することも可能です。もちろん個人情報ですからきちんとファイアウォールを設けて、それぞれに囲い込みの施策も打てる。商店街で使ってほしいポイントは商店街ポイントとしてエクスクルーシブにもできます」と、小林氏は同ソリューションの将来性をのぞかせる。
会員ランクはリアルタイム判定
ランクの設定もフレキシブル
顧客との関係はなるべくインタラクティブに、かつ即時性を持たせたいというコンセプトのもと、「CAFIS Explorer」の会員ランクは個別のトランザクションで管理する仕組みのリアルタイム判定となっている。次期のランクが月末や年度末に判明するのではなく、毎日深夜0時に切り替わる。ランクはレシートに印字されるほか、導入企業の設定次第でメールやスマートフォン等でも確認できる。
会員ランクは購買金額に応じるが、異なるポイント率でのポイント加算も可能だ。ランク変動は月単位や年単位のほか、月と年のミックスでも設定できる。また、ひとつのシステム内で1人の顧客に対して複数ポイント制度を紐づけられる特性により、ポイント制度ごとにランクも自由に設定できる。
セキュリティ万全な「CAFISクラウド」にシステム構築
個人情報やカード番号を国際基準の安全な体制で預かる
企業にとっては、クレジット一体型のポイントカードは、セキュリティ基準「PCI DSS」対応が大変で、個人情報の自社管理は手間やコストがかかるといった悩みがあった。「CAFIS Explorer」はNTTデータ独自のクラウド基盤「CAFISクラウド」に構築されている。同社の「CAFIS」は30年超の実績と2センタ運用などの高い信頼性を有し、利用社数・取引量ともに国内最大のカード決済総合サービスだ。
「CAFISクラウドのPCI DSSに関わる領域は準拠しています」と小林氏が語るように、国内における認証基準「ISMS認証基準(Ver.3.0)」を取得済みの万全なセキュリティ体制にて運用を行う。また、同クラウドは国際規格「ISO9001」も取得している。
「ポイントカードでクレジットカード番号をそのままお使いの加盟店様は、カード番号の非保持化の流れで、それをセキュアに管理しなければなりません。PCI DSSに対応したセキュアな状態でカード番号をお預かりするクラウドサービスにしていきます」(林氏)
▶オムニチャネル化に向けてWeb API提供 スマートフォン等と容易に連携可能
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