三井住友銀行

2017年4月12日8:30

三井住友カードと共同で「SMBCデビット」を発行
キャンペーン展開などが功を奏して会員数は順調に拡大

三井住友銀行は三井住友カードと共同し、2016年10月21日より「SMBCデビット」の発行を開始した。年会費を無料とし、入会・利用時の特典(500円プレゼント等)を付けたキャンペーンを展開するなどして、主に若年層をターゲットに入会・利用を促進。順調に会員数を伸ばしている。家計管理をサポートする独自アプリも同時にリリース。「SMBCデビット」には2017年春、非接触決済機能が付加される予定である。

年会費無料で入会のハードルを下げる
入会・利用促進のキャンペーンで認知度向上

三井住友銀行は、2016年10月21日より、三井住友カードと共同し、同行に普通預金口座を保有する満15歳以上の個人を対象としたVisaブランドのデビットカード「SMBCデビット」の発行を開始した。三井住友カードが発行会社となり、これまでクレジットカード運用で培ってきたノウハウを活かしてサービスを提供する。

三井住友銀行 リテールマーケティング部 副部長 八鍬武司氏(右)と、三井住友銀行 リテールマーケティング部 企画グループ 上席部長代理 青山武広氏(左)

同行では、主に新規に口座を開設する利用者に対し、クレジット一体型のキャッシュカードへの入会を案内しているが、入会には審査が必要で、そもそも18歳未満は申し込みができない上、クレジット決済に抵抗を持つ人もいるため、一定数の顧客に対して決済性商品を付帯できていない現状があった。

一方、デビットカードの「SMBCデビット」は、審査不要で15歳から入会できる。同行ではこれをより多くのお客様に利用してもらいたいと考え、申し込みのハードルを下げるため、年会費を無料とした。

同カードは200以上の国と地域のVisa加盟店やインターネットでの決済で利用できるほか、海外のATMで現地通貨による引き出しが可能で、外貨両替の手間を省くことができる。

利用可能額は、ショッピングが1回、1日、1カ月当たりそれぞれ100万円、海外での現地通貨引き出しは、1回および1日当たり10万円、1カ月当たり100万円の範囲内で自由に設定できる。また、特典として、ショッピング利用金額の0.25%が、決済用の普通預金口座に毎月自動的にキャッシュバックされる。

同行は「SMBCデビット」リリース直後に行われたプロ野球日本シリーズのメインスポンサーであったこともあり、この時期、集中的にテレビCMを投下。その結果、既存の利用者から予想を超える入会申込があり、急遽人員を増やして対応に当たった。特に購買行動が活発な30~40代の層の反応が良かったという。

「お客様の中にもともとデビットカードに対する大きなニーズがあったということを、実感しました」(三井住友銀行 リテールマーケティング部 副部長 八鍬武司氏)

同社が次のターゲットとしているのは、若年層。2~4月は入学、入社を機に新生活のスタートを切る若者の新規口座開設が急増する時期であり、その新規口座開設者にデビットカード利用のメリットを訴求することで、一気に会員数を拡大したい考えだ。口座開設と「SMBCデビット」のセット申し込みが容易にできるよう、申込書の設計にも工夫を施している。

また、新規入会および利用促進を図り、2017年2月1日~4月28日まで、2つのキャンペーンを展開中。「口座、デビット、つくっトク!」キャンペーンでは、新規口座開設または「SMBCデビット」入会で、抽選で「ミドすけ」オリジナルグッズをプレゼント。「デビット、使っトク!」キャンペーンでは、入会翌月末までの3回以上の利用で500円をプレゼントし、入会翌月末までの5回以上かつ5,000円以上の利用で50人に1人に利用額の50%をプレゼントする。

SMBCデビットの【ミドすけ】券面デザイン

また、三井住友カード加盟店であるファミリーマートとビックカメラ・ソフマップでの利用で、対象店の利用総額の3%分をプレゼントする「加盟店タイアップキャンペーン」も同時開催中だ。

「会員数は公表していませんが、これらの取り組みが功を奏して、スタートから継続して、目標を上回る数値で推移しています」(三井住友銀行 リテールマーケティング部 企画グループ 上席部長代理 青山武広氏)

独自のアプリを同時リリース
2017年春に非接触機能を追加

「SMBCデビット」の券面デザインは、4種類が用意されている。同行のキャラクター「ミドすけ」をあしらったもののほか、女性には和柄の「なでしこ」が人気だ。

また同行では、「SMBCデビット」と同時に、自社開発のスマートフォンアプリ「SMBCネットワークアプリ」をリリース。このアプリを使うと、銀行の入出金明細と同時に、「SMBCデビット」の利用明細が加盟店名まで表示されるなど便利な機能を搭載して、スマートな家計管理をサポートしている。

「SMBCデビット」の利用は現在、コンビニが圧倒的に多く、スーパー、ECサイト、家電量販店などがこれに次いでいる。三井住友カードのネットワークや交渉力を活かし、順次利用できる店舗や施設の拡大を図っていく。

今後の計画としては、2017年春に非接触決済機能を付加。すでに発行されているカードは、手数料無料で切り替えに応じる予定。また、キャッシュカード一体型の「SMBCデビット」の発行も検討している。

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