ゆめカード

2018年3月29日8:13

電子マネー「ゆめか」とクレジットカード「ゆめカード(ゆめかクレジット)」を発行
ゆめタウンでのキャッシュレス化比率は6割まで高まる

中国・四国・九州エリアに「ゆめタウン」を展開するイズミ子会社のゆめカードでは、クレジット機能搭載の「ゆめカード(ゆめかクレジット)」やプリペイド電子マネー「ゆめか」を発行している。すでに「ゆめタウン」でのキャッシュレス比率は6割に達しており、顧客の非現金化と利便性向上に貢献している。

「ゆめかクレジットプラス」発行
アクティブシニアの展開を強化

「ゆめカード(ゆめかクレジット)」は、イズミグループ店舗において、利用金額100 円(税抜)で値引積立額1円となる。また、ゆめタウンでは毎月1日と20日は値引積立額5倍となる「ゆめタウンデー」、毎週木曜日、土曜日はクレジット支払でさらに値引積立額付与となる「クレジットの日」となっている。利用者は、値引積立額500 円ごとに500 円分の値引券を手にできる。

60 歳以上の人がお得なサービスをゆめタウンなどで受けられる「ゆめかクレジットプラス」

ゆめカード(ゆめかクレジット)利用者のイズミでの取引は約4割。ゆめカード 取締役 営業統括本部長 吉野太郎氏は、「流通の現場で募集できる強みがあり、店舗で使用していただけるメリットがあります」と説明する。また、公共料金や携帯電話の引き落としを行う人はメインカードとして利用する傾向がある。

新たな動きとして、60歳以上の人がお得なサービスをゆめタウンなどで受けられる「ゆめかクレジットプラス」を2017年12月1日から発行している。同社では、2013年の5月より60歳以上を対象とした電子マネーカードとして「ゆめかプラス」を発行しており、累計で75万枚を発行している。「ゆめカード(ゆめかクレジット)」と併用する人も増えてきたため、ゆめかプラスに「クレジット機能」を搭載し、さらに会員の利便性を高める方針だ。

同カードでは、毎月5の付く日に、ゆめか支払いで値引積立額5倍、イズミトラベルでの旅行お申込みが最大5%OFFといった特典を提供する。吉野氏は、「ゆめカード会員のうち60歳以上は25%を占めますが、小売全体としてアクティブシニアの展開を強化する企業が多い中、弊社でも便利なサービスを提供していきたいです」と意気込む。

ゆめかの決済比率は5割に迫る
限定のキャラクターカードも人気

一方、ゆめかは、2018年1月末現在680万枚の発行となる。毎年ゆめタウンでの決済比率が高まり、50%に届くところまで成長した。利用者は、ゆめかの電子マネーで決済すると、通常100円で1ポイントのところ、100円で1.5ポイントのポイントが付与される。また、ゆめかの電子マネー払いでポイントが5倍になる「ゆめかの日」を毎月25日に設置。広島の店舗では65%がゆめか支払いのところもある。現金カードをゆめかに一本化したこともあり、グループ内での浸透も進み、収益的にはプラスとなっているそうだ。

さらに、広島や四国、九州の人々に親しみを持ってもらうためのカードとして、プロ野球の広島東洋カープや福岡ソフトバンクホークス、サッカーJ1リーグのサンフレッチェ広島、熊本のロアッソ熊本、熊本の人気キャラクターであるくまモンなどがデザインされたカードを発行している。直近では、アイドルグループのSTU48 がデザインされた「STU48ゆめか」を発行開始。また、広島県立広島商業高等学校で毎年開催される「広商デパート」において、「ゆめカード」の取り扱い(ポイント付与および電子マネー決済)を3年続けて行うとともに、「広商ゆめか」を発行している。

ゆめタウンでのゆめかの決済比率は47%、ゆめカードなどのクレジットカードが12%となり、「自社内でのキャッシュレスの比率が徐々に高まっています」と、吉野氏は話す。また、キャッシュレス決済の比率をみると、電子マネーが約8割、クレジットカードが約2割となっている。

ゆめかのチャージ機の利用は約2割
モバイル対応で利便性向上へ

そのほか、電子マネー「nanaco」と「楽天Edy」も全店のゆめタウンで利用できるように準備を進めている。また、広島銀行発行のHIROCAには、ゆめかIC機能が搭載されているが、ゆめタウンの直営店舗で利用可能だ。

ゆめタウンでは、顧客利便性向上に向け、ゆめかのチャージ機も設置。吉野氏は、「チャージ機による比率は全社で20%、多い店舗では3割に達しています」と成果を口にする。

なお、グループ内でキャッシュレス化が進んでいるが、「ゆめタウンではもともと、ポイントカードとしての機能を提供していましたので、90%のお客様の情報を取得できており、マーケティングに活用できていました。カード決済により、お客様の購買における利用額が変わっていかれるというものです」と吉野氏は説明する。

ゆめタウンでは、決済の利便性を高めるため、将来的なモバイル対応を検討している。吉野氏は最後に、「今後は、スマホ世代に対してどうアプローチするかを考えていきたいです。まずは、ゆめかのグループ内での決済比率を5割まで高めること、また、クレジットカードも含め、2020年までにキャッシュレス化比率を70%くらいにできればいいですね」と語った。

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