平成筑豊鉄道

鉄道業界で初めて「LINE Pay」導入、1日フリー乗車券を販売
LINE PayプリントQR決済で投資コストを抑えて採用が可能に

平成筑豊鉄道は、2018 年11 月1 日から、一日フリー乗車券「ちくまるキップ」の購入に、LINE が提供するモバイル決済サービス「LINE Pay」を対応させた。LINE Pay の決済手段である、LINE Pay プリントQR 決済を活用し、1 日フリー乗車券「ちくまるキップ」を販売している。導入場所は、金田駅窓口で、平日の10 時~ 13 時、14 時~ 18 時30 分まで対応している。

グッズ販売や定期券の購入でも検討
LINEとのさらなる連携強化に期待

平成筑豊鉄道の窓口では、以前クレジットカード決済の導入も検討したが、手数料率の関係で導入には至っていない。そんな中、LINE Payから提案を受けたLINE PayプリントQR決済は、手数料率が3年間無料であり、キャッシュレス決済をスタートしやすいと考え、導入することとなった。

平成筑豊鉄道 運輸事業部 営業企画課 営業企画課長 北山武氏

また、LINEは数多くの人が利用する情報ツールであるため、将来的な広がりを考えた上でもプラスになると考えた。さらに、「全国の鉄道で初だったことも踏み込んだきっかけでした」と平成筑豊鉄道 運輸事業部 営業企画課 営業企画課長 北山武氏は説明する。金田駅窓口では、へいちくマスコットキャラクター「ちくまる」のグッズ販売も行っているが、その購入での活用も検討している。

北山氏は、「LINE Payは、お客様にも利用しやすい環境を作っていく足がかりになります。今後、列車内でのちくまるキップ購入もLINE Payに対応していく予定です」と話す。乗車券で導入する場合、同社の鉄道はワンマン運転であるため、運転手に負荷がかからない方法であることが重要であるとした。

金田駅でのLINE Pay プリントQR 決済の様子

さらに、定期券、回数券の購入も将来的にできるようにしたいと考える。たとえば、定期券の出張販売を学校で行う際、レンタルのタブレットを活用して、QR決済を行うなどを想定している。なお、乗車券での利用に関しては、区間ごとに運賃が異なるため、現状での導入は難しいとした。

LINEとの連携では、すでに「ちくまる」のLINEスタンプの販売を開始。また、411号車「ちくまる号(グリーン)」のデザインに、LINEスタンプを盛り込んだ「ちくまるLINEスタンプ号」を走らせている。さらにLINE@での運行情報の提供も行っており、LINEと連携した取り組みの強化にも期待している。

現状、取扱窓口は金田駅のみであり、認知度も余り高くないため、LINE Payでの支払いは数件に限られるというが、3年間の手数料無料期間中に実績を積み重ねていきたいとした。

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