ビザ・ワールドワイド

2019年3月5日0:00

キャッシュレス化推進の主役として 2020年に向け、今年は日本の「Visaのタッチ決済」本格普及が加速。 「Visaトークンサービス」で多様化するデジタル決済を安全にサポート

「Visaのタッチ決済」の利用シーンが急拡大している。大手クレジットカード会社、メガバンク、地銀、ネット銀行など金融機関との協業により、同機能を搭載したペイメントカードが増加しているとともに、マクドナルドやローソンなど、利用可能な店舗も続々拡大。ビザ・ワールドワイド(Visa)では、日本におけるキャッシュレス化推進を強力にサポートするため、東京オリンピックに向け「Visaのタッチ決済」普及拡大に力を入れる。またVisaでは、あらゆるデジタル決済において高いセキュリティ・レベルを保持するためのプラットフォームとして、「Visaトークンサービス」を提供。多数の顧客のカード情報を取り扱う企業に対し、日本社会のキャッシュレス化を健全に進めていくために不可欠な技術として、トークンの活用を呼び掛けている。

加盟店や対応カードが急拡大
2019年も加速度的に増加予定

1万円以下の利用であれば、サインレス、PIN(暗証番号)レスで、かざすだけで世界中のVisa加盟店で決済を完了できる、EMV準拠のTypeA/B非接触型IC決済「Visaのタッチ決済」(以下、「タッチ決済」)の普及が拡大している。

2018年時点で、「タッチ決済」機能はメガバンクを含めたほとんどの銀行のデビットカードに標準搭載。同年末以降は大手クレジットカード会社(写真参照)からも順次「タッチ決済」機能付きカードが発行されており、「Visaカードへの機能搭載は、かなり速いスピードで進んでいます」と、ビザ・ワールドワイド・ジャパン デビット事業統括部 商品企画 部長 兼 特命プロジェクト担当 寺尾林人氏は足元の伸びを口にする。

ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 デビット事業統括部 商品企画 部長兼 特命プロジェクト担当 寺尾林人氏

一方、「タッチ決済」が利用できる加盟店も増加。2018年にはマクドナルドやローソンが加わった。また、Japan Taxiが今年春からの対応開始を予定しており、イオンは、2020年3月までにグループの10万台のレジで「タッチ決済」の利用を可能にすると発表。今後も「タッチ決済」を使えるカード、使える店舗は、加速度的に増えていきそうだ。

イオン銀行の「イオンカードセレクト」

海外でも「タッチ決済」の利用は伸び続けている。2018年にはアメリカを除く全世界のVisaの対面取引のうち40%で「タッチ決済」が行われたが、2017年にはこの比率は28%だった。この1年でグローバルベースで12%ポイント上昇したというわけだ。

ちなみに海外の公共交通機関では、ロンドンで2013年にバス、2014年に地下鉄で「タッチ決済」が可能になり、話題を呼んだ。現在ではイタリア・ミラノ、カナダ・バンクーバー、ロシア・モスクワ、オーストラリア・シドニーの地下鉄やバスなどでも利用が可能。米国・ニューヨークの地下鉄とバスは2019年中に開始予定。シンガポールでもテストプログラムが始まっている。

交通機関のみならず、海外には「タッチ決済」が利用できる店舗・施設が多く、日本人の海外旅行の際は便利に利用可能だ。

逆に、2020年の東京オリンピックイヤーに向けて、日常的に「タッチ決済」を利用している外国人が日本を訪れたときに不便を感じないよう、日本国内の環境を整備することが喫緊の課題となっている。

例えば2018年のFIFAワールドカップ ロシア大会の際、開催11都市の街中でのVisa利用のうち、「タッチ決済」は45%と、高い比率を占めていた。ビザ・ワールドワイド・ジャパン マーチャント・セールス&アクワイアリング ディレクター 山田昌之氏は、「オリンピック開催エリアにおいても、『タッチ決済』を利用できる環境整備を進めています」とした。

三井住友カードの「三井住友 VISA クラシックカード」

トヨタファイナンスの「TOYOTA TS CUBIC CARD ゴールド」

キャッシュレス化の大きな牽引力となる
スピーディかつシンプルな決済手段

オーストラリアでは、「タッチ決済」が急速に普及した2012年を境に、キャッシュからキャッシュレスへのコンバージョン率が、1桁パーセントから2桁に伸びたというデータがある。1回50ドル以下の日常的な買い物が、現金から「タッチ決済」に移行したことで、キャッシュレス化が大きく進展したのだ。寺尾氏は、「これこそまさに、今、日本で求められているソリューションだと言えます」と語気を強める。

従来のペイメントカード・ユーザーを、①ほとんどすべての買い物にカードを使う人、②高額商品はカードで、それ以外は現金でといったように使い分けている人、③めったにカードを使わない人、の3グループに分けると、日本には②のグループの人数が圧倒的に多く、これをいかにキャッシュレスに移行できるかが、社会全体のキャッシュレス化に大きく影響する。

ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 マーチャント・セールス&アクワイアリング ディレクター 山田昌之氏

「日本のユーザーのほとんどは、交通系ICカードなどで非接触型決済の便利さをすでにご存じです。新しいツールを追加することなく、慣れ親しんで頂いているVisaカードに同様の機能が付いて、日常の買い物にもお使い頂けるということになれば、すぐにメリットを実感していただけると思います」(寺尾氏)

EMV対応によって高いセキュリティが保持されている上、「タッチ決済」では店員にカードを手渡すことなくユーザー自身が決済手続きを行うので、安心感も大きい。

加盟店側にも大きなメリットがある。深刻な人手不足の中、店舗にとっては、いかにオペレーション工程を減らし、決済業務を効率化できるかが重要課題。「タッチ決済」では現金の受け渡しが発生せず、QRコード決済などと比較しても操作手順が非常にシンプルで、スピーディにレジ決済を完了できる。Visaが調査機関に依頼して行った調査(出典:M-Theory2016)では、現金取引の場合に決済にかかる時間が1件当たり10~23秒であるのに対し、「タッチ決済」では4~12秒に短縮できるという結果が出ている。

折しも改正割賦販売法により、加盟店ではICカード対応端末の設置などを進めており、これと同時に非接触型決済を導入しようという動きが活発化している。山田氏は、「『タッチ決済』の導入・利用はこれまで大手企業、大都市圏が中心でしたが、今年以降は“中小企業”と“地方”もキーワードになりそうです」と説明する。

Visaでは、日本における「Visaのタッチ決済」“元年”であった2018年を経て、オリンピックに向け本格普及を加速し、日本のキャッシュレス化推進に大きく貢献できるよう、今年は「Visaのタッチ決済」の大規模なキャンペーン展開など、マーケティングにも力を入れる方針だ。

EMV準拠のトークンで多様化する決済を
高次元で横断的にサポート

決済シーンは、目まぐるしいスピードで進化、多様化を続けている。ビザ・ワールドワイド・ジャパン デジタル・ソリューション&ディプロイメント 部長 鈴木章五氏は、「それぞれのデバイスや技術に対して、ひとつずつセキュリティ・メジャーを設けて安心安全を確保することは、現実的に不可能。まったく別次元の観点から、あらゆるデジタル決済を、横断的にカバーするセキュリティ・ソリューションが、絶対に必要なのです。そのようなセキュリティ・インフラがあるからこそ、キャッシュレス化に伴う決済デバイスやシーンの多様化を、スピード感を持って健全に推進していくことはできるのです」と断言する。

ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 デジタル・ソリューション&ディプロイメント 部長 鈴木章五氏

どのような決済の場面においても、一律の高いセキュリティ・レベルを保持するために、Visaが導入を推奨しているのが、EMVに準拠したトークン技術である。

ネットショッピング時など、決済カード利用の利便性や親和性が非常に高い。また、スマートフォンやウェアラブル・デバイス、更にはIoT機器への決済機能の搭載など、今後益々決済シーンの多様化に拍車がかかると思われる。そのような中で、既に多くの事業者が対応しているPCI DSS基準(カード情報保有に対するセキュリティ基準)などによる高いセキュリティ・レベルが担保されている反面、カード情報を保管する環境(ウォレット)やデバイス(スマートフォンやウェアラブル・デバイス)の多様化により、更なるセキュリティ・メジャーに応えるソリューションが求められていたが、「まさにその解がトークンなのです。」と鈴木氏は言う。何らかの形で顧客のカード情報を保有する事業者が、カード番号に代えて、そこから派生するトークンのみを保持するという仕組みである。

トークンは、カード番号と同じ16桁の数字からなるため、既存インフラには大きな影響を与えない。この安全性を更に高めるため、トークンには固有の属性情報が付与されている。

例えば、そのトークンを特定事業者のみで有効にするという属性情報の設定。不幸にも万一、その事業者で情報漏えいが起きてしまった場合でも、二次被害が発生する可能性を最小限にとどめることができる。また、特定のスマホからアクセスした場合にのみ有効とする属性情報を付加しておけば、ほかのデバイスからアクセスがあった場合に、イシュア側で不正を感知することができる。このような対策をとることで、犯罪を企てる側のモチベーションを下げ、抑止力を発揮する効果も期待できる。

Visaでは、EC事業者、Wallet事業者など、多くのカード情報を自身のプラットフォームに保有しているスキームオーナーを“トークン・リクエスター”と総称し、トークンの活用を呼び掛けている。

情報漏えいのリスクを負っているのは、クレジットカード発行会社も然り。万一事件に巻き込まれれば、その対応策として、ユーザーのカード番号を変更して、物理的に大量のプラスチックカードを再発行しなければならない事態にも陥りかねず、それには膨大な費用を要する。しかしトークンは電子的に発行されるものなので、その書き換えによって対処できる体制が整っていれば、極論すると再発行コストをゼロに抑えることができる。

「セキュリティ対策は、決済多様化のスピードに追い付くどころか、その先を行かなければ意味がありません。日本社会の健全なキャッシュレス化の推進に寄与すべく、スピード感をもって進めていく所存です」(鈴木氏)。

「Visaトークンサービス」を利用するには、Visaとダイレクトに契約を結ぶ方法と、VisaがTSP(トークン・サービス・プロバイダ)と呼ぶパートナー企業経由で導入する方法の2通りがある。Visaでは今後も積極的に協業先を募り、業界を挙げてトークン技術を広めていきたい考えだ。

blank

■お問い合わせ先
ビザ・ワールドワイド
URL https://www.visa.co.jp/
E-mail jp-ccom@visa.com

ピックアップ記事

NIPPON Platform株式会社

ページ上部へ戻る