みんなの銀行

2021年3月9日

銀行サービスをスマホで完結するFFGの次世代デジタルバンク
口座開設と同時に、すぐに使えるバーチャルデビットカードを発行

ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)の一員として2021年5月下旬からサービス提供開始を予定しているみんなの銀行は、デジタルネイティブ世代をターゲットに、すべての銀行サービスをスマートフォン上で完結するデジタルバンクだ。みんなの銀行では、ジェーシービー(JCB)との協業により、口座開設と同時に全ユーザーに手数料無料でバーチャルデビットカードを発行し、口座残高の範囲内で、即時、JCB加盟店での利用が可能な国内初のサービスを提供する。FFG傘下のiBankマーケティングでは、スマートフォン向け銀行公式アプリ「Wallet+(ウォレットプラス)」を運用しており、2021年1月末現在で福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行のFFG3行をはじめ、沖縄銀行、佐賀銀行、広島銀行など計9行に採用され、ダウンロード数は140万を超えている。「Wallet+」を運用する中で、デビットカードをアプリに紐づけて利用促進の成果を上げてきた実績があり、ここで得られた知見を、みんなの銀行のサービス利用促進にも活かしていく。

3年間で120万口座開設を目指す
デビット利用を強力に推進

みんなの銀行は、スマートフォンで完結する銀行サービスを提供する次世代デジタルバンク。通帳やリアルカードの発行は行わず、口座開設からATM入出金、振込まで、すべての銀行サービスをスマートフォンによって提供する。デビットカードに関しても同様で、口座を開設したすべてのユーザーに、手数料、年会費無料でバーチャルデビットカードを発行し、発行後すぐに、原則預金残高の範囲内で、国内外のJCB加盟店での利用を可能にする。決済から、利用限度枠の設定・変更、利用の一時停止・解除などの操作のすべてを、スマートフォンアプリで完結。支払い金額はその場で預金口座から引き落とされ、口座の取引履歴は利用した店舗名などと併せてほぼリアルタイムで通知される。また、利用金額の0.2%が口座にキャッシュバックされるという利用特典もある。

みんなの銀行 代表取締役 副頭取 永吉健一氏

さらに、デビットカードの還元率アップやATM出金手数料優遇など特典を広げた「プレミアムサービス」では、同サービス利用ユーザー限定で、無利息で5万円まで借りられる貸越サービスを提供。口座残高が不足していてもデビット決済を利用できるこの機能の提供により、高額利用のニーズ、クレジットカードのような後払いのニーズを取り込み、デビット決済額および決済件数が伸びることを同行では期待している。

みんなの銀行では、3年間で120万口座の開設を目標に設定。つまり3年後には120万枚のバーチャルデビットカードが発行されているということだ。みんなの銀行代表取締役 副頭取 永吉健一氏は「バンキング機能とお財布を1つにしたデジタルウォレットの世界を実現し、バーチャルデビットカードが搭載されたモバイル決済ができないととても不便だというムーブメントを早々に起こしていきたいです」と意気込む。

発行後すぐに、国内外のJCB 加盟店で原則預金残高の範囲で利用できる。世界のシンボリックな7 つの橋の名前を支店名に採用

アプリとの組み合わせで利用を促進
「Wallet+」で得た知見を新銀行に活かす

FFG傘下のiBankマーケティングが「Wallet+」で提供するメニューは、登録した銀行口座の残高照会、収支管理、明細照会、目的預金、オリジナルコンテンツやクーポンの配信など多彩だ。また、銀行取引やキャンペーン参加などに応じて独自ポイント「myCoin」が付与され、「myCoin」は、貯蓄口座へのキャッシュバック、他社ポイントへの交換、友人へのプレゼントなどに利用できる。さらに「Wallet+」はFFG3行が発行するJCBデビット「Debit+」と連携し、デビットの機能をより簡単・便利に使える機能を搭載している。2020年5月には「Debit+」のApple PayおよびGoogle Pay対応を開始し、同年7月からは「Wallet+」からの操作でApple PayやGoogle Payに「Debit+」を登録して利用できるようにした。
みんなの銀行でJCBと連携した理由として、これまでの実績と、主要な2つのモバイル決済を即時に利用できるJCBのノウハウに期待してのものであると、カード担当のオペレーションマネジメントグループ松尾佳祐氏は説明する。

「Debit+」の発行枚数はFFG3行の合計で約30万枚。月間稼働率はおよそ35%であるが、「Wallet+」をセットで使っているユーザーの稼働率はそれより10ポイント程度高い。また、「Debit+」をApple PayもしくはGoogle Payに登録しているユーザーの月間利用額は、登録していないユーザーと比較して約1万円多いという。iBankマーケティング 坂本宏貴氏は「単にデビットカードを発行するだけではなかなか利用に結び付きません。アプリと組み合わせて利便性やメリットを提供し、利用促進を図っていますが、その取り組みが想定通り効果を上げています」と自信を見せる。

今後はみんなの銀行の仕組みをFFG全体で活用することも検討していく。

ページ上部へ戻る