2015年3月26日8:40
「TULLY’S CARD」を利用する“タリーズファン”は順調に増加
季節限定デザインカードも好評で、北海道限定カードも発行
タリーズコーヒージャパンの「TULLY’S CARD(タリーズカード)」は、タリーズコーヒー全店(一部利用できない店舗あり)で利用可能なチャージ式プリペイドカード(発行費用/年会費無料)。TULLY’S CARDを利用すれば、キャッシュレスで支払いができ、そのうえドリンク1杯につき10円引きとなる。また、季節に応じたデザインカードの発行やWEB会員サービス「CLUB TULLY’S」との連動により、“タリーズファン”を獲得するためのカードとして活用されている。なお、カード発行元は三井住友カードとなっている。
夏、冬、春に数量限定で、“季節限定デザインカード”を発行
専用のギフトケースも用意
「TULLY’S CARD(タリーズカード)」は、2011年11月2日に発行を開始した。同社ではそれまで紙のドリンクポイントカードを発行していたが、「お客様目線で考えたとき、もっと便利で、使いやすく、少しでも経済的メリットが感じられるサービスが望ましいと考えました。そこで、ドリンクチケットをプリペイドカードに切り替えてサービスを拡充することを決め、『TULLY’S CARD』を発行することにしました」と、タリーズコーヒージャパン マーケティング本部 マーケティング第一グループ チームリーダー 樋笠圭氏は説明する。TULLY’S CARDの発行に伴い、ドリンクポイントカードの発行は終了した。
チャージ金額は1,000円単位で、1,000円以上2万円まで任意に選ぶことができる。タリーズコーヒーの主力商品となるドリンク類の販売価格は300円~500円(税込)が中心であり、一度だけではなく繰り返し利用してもらうこと、使いやすく、現実的であるという視点からこの設定になったそうだ。
また、有効期限については、1年では短すぎて使いづらく、5年以上になると期限設定として長すぎると考え、2年間に設定している。樋笠氏は、「当社のサービス、商品そのものを気にいっていただき、少しでもお得に、便利に『TULLY’S CARD』をご利用いただきたいです」と笑顔を見せる。
カードを活用したプロモーションとしては、レギュラーデザインカードのほかに、夏、冬、春に数量限定で、“季節限定デザインカード”を発行している。夏は花火、冬はクリスマスといったように、季節の風物詩をモチーフにしたデザインが中心で、「お客様がカードを持つきっかけになっている」(樋笠氏)という。また、カードをコレクションしている人もいるそうだ。また、2015年3月下旬より、タリーズで初となる「地域限定のタリーズカード」の「北海道限定タリーズカード」を店頭発行すると発表した。
他にも、伊藤園の販売する『TULLY’S COFFEE』ブランドのプレゼントキャンペーンでは、店舗では手に入らないオリジナルデザインカードも企画しており、お客様からの人気も非常に高いようだ。タリーズカードによって、伊藤園グループのシナジーも生まれている。
自己利用だけではなく、ギフト需要にも対応できるように、TULLY’S CARD専用のギフトケースを用意している。このギフトケースは、店頭で言えば無償でもらえるとのこと。形状にもこだわっており、封筒型ではなく、風呂敷のように包み込む形にしているそうだ。
「CLUB TULLY’S」に10枚までカード登録可能
カード間の残高移行など、プラスαのサービス強化でファン作りを強化
チャージキャンペーンや限定デザインカードの発行の際は、チャージ金額や発行枚数ともに大きく伸びるそうだが、「今まで月に一度しかご利用いただけていなかったお客様が、2回、3回・・・となるのが本当の意味での成果だと思います。全体の客数からみればまだまだタリーズカード・ユーザー数は伸びると考えています」と樋笠氏は課題を口にする。
『TULLY’S CARD』のさらなる利便性向上に向け、2013年4月から、Web会員サービス「CLUB TULLY’S」をスタートしました。同サービスはTULLY’S CARD利用者以外でも無料で登録できるが、カード利用者はさらにお得なメリットがある。前述のように、季節ごとのデザインカードをコレクションする人もいるが、店舗での会計時は1枚のカードしか利用できないため、残高が不足する場合には追加でチャージする必要がある。TULLY’S CARD利用者は「CLUB TULLY’S」に10枚までカードを登録でき、2013年7月からは登録したカード間で残高を移行できるようにした。また、少しでも簡単にサービスを利用してもらうため、Facebookと連携しての登録が可能となっている。
なお、「TULLY’S CARD」のASPサービスはカード会社の三井住友カードが行っている。樋笠氏は、「三井住友カードはクレジットカードやギフト券、オリジナルのプリペイドカードを提供されていますので、相互に送客できるという点では頼もしいパートナーであると考えています。継続して一緒にファンづくりをしていくことや、サポート面なども含め、協力していただいています」と説明する。
今後の機能拡張についても検討している。現在、他の飲食・カフェチェーンでは、クレジットカードを利用したWebからの入金、マイクロギフトなどSNSとの連動サービスも活発化している。タリーズコーヒーの顧客層は20代後半から40代が中心だが、「最終的にはお客様が使いやすく、メリットを感じていただける機能であれば、追加を検討していきたい」と樋笠氏は話す。